史跡地情報

史跡地におけるイベント情報や四季折々の風景などをお伝えします。

2019年3月

2019年 03月27日
ミツガシワの花が咲き始めました
 政庁跡では桜の花が日ごとに花数を増やしています。昨日今日と暖かく、濠の脇にある元気の良い若い木は満開状態です。ただ、全体としては今週末あたりが見頃・満開というところでしょうか。
 サクラにばかり目が行きがちですが、正面南門下の橋の脇の濠の中のミツガシワが白い花を付けています。福岡県ではこのミツガシワは絶滅したとされています。近年太宰府市内で偶然植物愛好家が見つけたものを、当協会の万葉植栽事業の指導者である斉城先生がミツガシワと同定されました。貴重な植物といいうことで政庁跡の濠に株を分けて植えたところ、非常に大きく育ち、例年伸びすぎた茎を整理せねばならないほどに育っています。東北地方や北海道では普通にみられる水生植物ですが、九州では佐賀県の樫原湿原で見られる程度です。花の期間は比較的短いのでサクラだけでなく、この珍しい北国の花もぜひご覧ください。